なぜ、被害を認めてもらえないのか。その理由もわからないまま終わるわけにはいかない――。
旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.(スマイルアップ))の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、性被害を訴える当事者3人が同社に対して、不法行為に基づく損害賠償債務があることや、当事者が補償請求権を有することの地位確認などを求める訴訟を6日、東京地裁に起こした。うち1人の男性は、証拠を全て精査していないまま結論を出されたとし、再調査を求めている。
「可能な限りの検証を行いましたが、性加害を受けた事実を確認することができませんでした」
元ジャニーズJr.だという40代の男性は昨年6月、補償担当の弁護士からメールを受け取った。補償の対象外と判断されたことについて、それ以上の理由は書いていなかったという。
スマイル社が設置した被害者救済委員会に被害の申告をしてから、約8カ月。喜多川氏との接点を示すため、いくつもの物的証拠を出し、毎日ひたすら待った。突然きた簡素なメールに、目の前が真っ暗になった。
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オーディションの際の映像や写真など保存
男性は高校生の時、事務所か…